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「別離の裏側」

※本サイト「ONLY」完結記念(本サイトを読んでからをおススメ致します)

いつもみたいに、冗談であんな台詞、言って欲しくなかった。
そんな笑いを交えて言われるぐらいなら、あの場で公表してしまってもいいと思った。
今までの生活も、新しい生活も、何もかもを捨ててもいいとさえ思ったのに。


『俺も水島と離れるの寂しい~ん。』

あの人が言った台詞。
寂しいなら寂しいと、真剣に言ってくれればよかったのに。


『いやだから、な?俺と水島の仲だろ~?な?』

何がどんな仲なんだ。
だったらあんたがきっぱり言ってくれよ。
俺と水島はずっと前からそういう仲なんだ、って。

俺ばっかりが寂しい思いをして。
俺ばっかりが好きで。
俺ばっかりが悩んで。
全部俺ばっかりで、馬鹿みたいだ。
あの人との関係を続けた時間は、一体何だったと言うのだろう。
考えれば考える程、馬鹿馬鹿しくてやってられなくなる。
もう忘れてしまえばいい。
あの人のことなんか、綺麗さっぱり忘れて、なんとかして二度と会わないようにすればいい。

そう決意して、夜中の公園に、あの人を呼び出した。

『話があるので午前1時にいつもの公園に来て下さい』

たったそれだけ打って、メールを送った。
もちろん後から何か起きるとマズいから、証拠隠滅もした。
メールを削除するみたいに、あの人のことも削除してしまえばいい。
簡単なことだ。

それなのに、あんたがそんなこと言うから。


「あっそ。引っ越したら俺とは終わりってことか。まぁそうだろうな。」

本当は、忘れたかったんじゃない。
削除なんかしたかったんじゃない。
あの時笑いながら言った台詞を、真剣に言って欲しかった。
お願いだから傍にいてくれと言って欲しかった。
別れたくないと俺に縋って欲しかった。
俺は多分、藤代さんはそう言ってくると過大な期待をしてしまっていたんだ。
それを素直になれなかったために、こんなことまでして、自分の方があっさり捨てられるなんて。

…こんなのは、嫌だ……。

その時俺の中で、眠っていた何かに火が点いた。
気が付いた時には、俺の前を立ち去ろうとする藤代さんを、後ろから羽交い絞めみたいに抱き締めていた。


「な…、何水島…っ、ん……っ!」
「藤代さんは平気なんですね。」

今まで何度も触れた唇。
片思いをして、やっと触れられた唇だ。
餌を与えられていなかった動物のように、その唇を夢中で貪る。


「ちょ…何っ、水島っ、やめ…っ、ここ外…っ!」
「藤代さんは平気なんですよね。」
「な…水島っ、あっ、やっ、ああぁっ!」
「俺にこうして触られなくなっても。」

長めの髪をくしゃりと掴んで、近くの遊具に押し付けた。
後ろから藤代さんの下着の中に手を突っ込んで、下半身の中心を激しく揉み解す。
すぐに俺の動きに反応して、そこは角度を急激に変えた。


「あ…、水島…ぁっ、あ、頼む…っ。」
「何をですか?」
「あ…、おねが…、水島っ、あ、あぁ…っ!」
「ちゃんと言って下さいよ、藤代さん……。…亮平……。」

今まで下の名前でなんか呼んだことがなかった。
それは周囲に隠すためでもあったり、照れでもあったり。
耳元で妖しくその下の名前を囁くと、藤代さんの身体がびくりと跳ねた。

「あ…、入れてっ、水島の…、あっ、入れてくれ…っ、水島っ、欲しいっ!」
「そんなに大声出したら周りの民家に聞こえますよ?」
「う…っく…っ、ん…、ん…。」
「やっぱりあんたエロ過ぎだ、もうココがこんななって…。」
「は…あっ、水島あっ、もうダメ…っ、イくっ、イっちまう…っ!」
「だから言ったんですよ、平気なんですねってね…。」

俺のものが何度も出入りした後孔に、ぐりぐりと指を捩じ込む。
そこは待っていたかのような伸縮を繰り返し、嬉しそうに数本の指を飲み込んでしまった。
喘ぐのを我慢して自らの口を手で塞ぎながら、涙を流す藤代さんが、愛しくて仕方ない。


「水島っ、嫌だっ、俺から離れていくな…っ、俺はお前がいないと…っ!」
「最初からそう言えばいいのに。」
「悪かっ…、だからも…、もう…っ!お前がいないとダメなんだ…っ!好きだ水島っ、水島あっ、隼人…っ!」
「俺もですよ、藤代さん、あんたがいないと……。」

藤代さんのぐちゃぐちゃに濡れた前を握りながら、思い切り後ろから体重をかけた。
同じようにぐちゃぐちゃの後孔に、張り裂けそうな程膨らんだ自身を、一気に挿入した。


「あ────っ!!!あああぁっ、あっ、あっあ────…!!」

あんたがいないとダメなんだ。
俺が必要なのは、藤代さん、あんただけだ……。

<(まさに)「ONLY」・完>
↑本編ぶち壊し

亮平「おいこら、ここって洋平と猫神の秘密ページじゃねぇのかよ!」
隼人「…………。」(絶句)
亮平「しかも野外って…いくら俺でも堂々としねぇぞそんなん!」←だからそこじゃねぇだろ
隼人「どうしよう俺…せっかく本編ハッピーエンドで終わったのに…。」←ホントだよな(笑)

「秘密のバックルーム」

昼休みのことだった。
俺は志摩に渡された弁当(志摩いわく愛妻弁当)を食べようとして、バックルームへ向かった。
そこには先に休憩をとっていた藤代さんが、煙草を銜えて待っていた。
なんだか嫌な予感がする…。

振り向いた藤代さんの視線に、ドキリとした。
挑発するような目が、鋭く俺だけに突き刺さる。
この目に囚われて、もうどれぐらい経っただろう…。


「なぁ水島ぁ、お前一番最近志摩たんとセックスしたのいつ?」
「セ…、何言ってるんですか突然。」

いつも藤代さんはこんなことばかり聞いてくる。
俺から聞けないとわかると、矛先は当然志摩に向く。


「俺最近ヤってねぇんだよな~、シロの奴、朝立てなくなるからって、もう3日だぜ?」
「たったの3日で何言ってるんですか…。」

呆れてしまった。
俺なんか先週しただけ、つまりは一週間間があいてると言うのに。
噂では聞いてたけど、本当にそういうこと好きなんだなこの人…。
いや、俺も言わないだけで、好きは好きなんだけど。


「はぁー抜きてぇ!水島抜いてくれよ、お前セックス巧そうだよな…なんてな。」
「何言ってるんですか…。」
「あーだから冗談だって!俺がそんなこと…水島?」
「冗談でも…言っていいことと悪いことがありますよ…っ。」

椅子に座る藤代さんの下半身に手を伸ばす。
どうかしてる、こんな一言で熱くなるなんて…。
それほどの妖しい魅力があるんだ…この人には。


「してあげますよ、ただし、声は出さないで下さいね。」
「水島…っ、あっ、やめ…っ!…っく!」

膝立ちになって、藤代さんのものを口に含んだ。
声を出すなと、藤代さんの口を手で塞いでおいて、自分はわざと音を鳴らして。
すぐにそこは上向きに変わり、染み出た先走りを十分に味わった。


「んん…っ、っく…。」
「一度藤代さんの、舐めてみたかったんですよ。」
「んー、んー…。」
「さすがですね、もうイきそうじゃないですか?」
「んーー…っ。」
「俺、舐めるのすっごい好きなんですよね…。」
「ん…ふ…、んん────…!!」

程なくして、藤代さんは俺の口内に白濁を飛び散らせた。
可哀想になって塞いだ口を解放してやった。
涙を滲ませた藤代さんは、信じられないことを吐く。
まさか、そんなことがあるわけがないと思った。
だけど、心から望んでいた言葉だった。


「水島…、好きだったんだ、お前が…。」
「嘘でしょう??」


<終わり>


亮平「嘘に決まってんだろ!!てめぇいい加減にしやがれ!しかも噂ってなんだよ!」
隼人「俺と藤代さんが…(真っ青)しかも俺の片思い小説…。しかも浮気…。あんな台詞言わないし…。(ブツブツ)」
亮平「おい水島、本気にするなよ?俺にはシロだけなんだからな。」
隼人「当たり前ですよ…、俺だってし…、あーなんでもないです。」
亮平「ん?なんだ聞こえねぇぞ?し、なんだって??」
隼人「なんでもないですって…。」(志摩だけですから←言えない奴)

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