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「EAT ME Ⅱ~バレンタイン編~」

今日はバレンタイン・デーだ。
とは言っても、俺にはあんまり関係ない日というか…。
恋人である銀華はそういったイベントの類に興味がないみたいだから。
俺としても特にやってもやらなくてもいいような…。
いや、やってくれたらそりゃあ嬉しいに決まっているけれど。

1%の期待もせずに、今日も俺は銀華の待つ家へと向かった。
店のお得意さんからもらった義理チョコを土産代わりにして。


「ただいまー、銀ー?」

あれ…。
返事がない…?
小さな声だけど、いつも聞こえる出迎えの挨拶が今日は聞こえない。
俺がいない間にどこかへ一人で出掛けることも今までなかったし。
まさか具合でも悪くて寝込んでいるとか…?!


「銀っ?銀華っ?だいじょ……なんだいたの……う、うわあぁっ!!」
「早かったな…。」
「な、何?どうした?どうしたんだよ銀華っ!」
「やはり…これは似合わぬか…。」

似合うとか似合わないとかっていう問題なのかこれは!!
お、俺が夢にまで見た……裸エプロン透け透けバージョン!!!!!
嘘だろ…?銀華がそんな格好してくれるわけないよな…。
俺は、夢か現実かわからなくなっているものだと思って、目を強く擦った。


「馬鹿者。夢や冗談で此の様なことが出来るか。」
「…ってことは……。」
「夢などでは無い。お前の好きな…。」
「ぎ、ぎ…銀華……。」(ボタボタボタ…←鼻血エンドレス)


夢でないことはわかったんだけど…。(それでも信じられねーなこれは…)
どうして銀華はこんなことをしようと思ったのだろう。
俺が頼んでもしてくれなそうなのに。


「今日は…、恋人同士が愛を深める日なのだろう?」
「…え……。それってバレンタイン・デーのこと?」
「お前の兄やシロから聞いてな…。好きな相手に好きなことをさせたりする日だと聞いた。」
「あー…。」

マジかよ…。
兄貴とシロの奴…どんな言い方したんだよ…。
しかもそんなこと言ったってことはあいつらも今日はヤりまくると見た…。
まぁそんな他の家のことはいいとして。(でも興味はあるけど)
でもなんだかこれだと銀華を騙してるような…。


「洋平…、私は何かおかしなことを…?」
「いや!それでいいんだ、ありがとう銀華…。」

だけど銀華の裸エプロンには代えられないだろ。
しかも透け透けときたからな…。
うっすらどころか見事に身体のラインどころか隅から隅まで丸見えだ。
またこれが色も色で透け透けピンクかよ…。
一体どこで買って来たのかちょっと気になるところだけど。
とりあえず兄貴とシロには大感謝ってところだな。
それから俺の欲望だけじゃない、これは銀華の愛なんだもんな。
それを踏み躙るようなことは出来ないだろ。


「ありがとう、銀華…。好きだよ…。」
「洋平…っ。」

堪らなくなって、いきなり激しいキスをした。
唾液と舌を絡め合い、口内の隅々まで銀華を味わい尽くす。


「銀華…?もう…?」
「……あ…っ。」
「驚いた。キスだけで勃っちゃったのか?」
「…言うな……っ、あぁっ!」

こういう時の銀華は、とても可愛い。
顔を真っ赤にして、僅かに涙を溜めて俺を見上げて。
可愛いなんて喩えをすると怒るから、本人には絶対言えないけど。


「洋平…っ。」
「ん?何?どうした…?」

俺の手で下半身をいじられて、喘ぎながら銀華は何か言いたげに口をぱくぱくさせる。
一度手を止めてやると、とんでもない台詞を言たのだった。


「私を…食べてはくれぬか…。」
「…………!!」(絶句)

もちろんその後、言われた通り俺は銀華を食べた。
裸エプロンをしたままセックスに溺れるなんて…なんて最高のバレンタイン・デーなんだ…。
今まで生きて来て一番いい日だったと言っても過言ではない気がする。

が、しかし…。

「ところで洋平…。」
「何?無理して喋んなくていいよ…。」

その行為の余韻がまだ残る中だった。
俺は、バレンタイン・デーにはお返しの日があるということをすっかり忘れてしまっていた。


「3月14日は…期待している…。」
「え…。それってあの…。」
「私はこの様なことまでしたのだ。お前もしてくれるのだろう?」
「…え!!そそそそれって…。」(青ざめ)

まだ息も整わない銀華が、妖しげに微笑を浮かべた。
い、嫌~な予感……。


「洋平の××を××して…、それから○○をするのが私の望みだ。」


前言撤回。
兄貴とシロのバカ…。
俺がそんなことしろってのかよ…。
あぁだけど……。


「洋平はしてくれぬのか?」

俺ってつくづく銀華には弱いんだよな。
惚れた弱みと言えば言い訳にはなるんだけど。


「うん、俺、頑張るよ…ははっ。」

頑張れ、俺。
裸エプロン透け透けバージョンの代償は大き過ぎる。


《終わり》
ホワイト・デー編(銀×洋)に続く?!


※「××」には好きな文字を入れて下さい♪
(なんでもいいのかよ)

「EAT ME」

それは、いつものように仕事を終えて自宅に帰った時だった。


「ただいまー銀華ー。」

それは、本当にいつものことだった。
銀華が家で待っていて、俺は挨拶をして入る。
台所からいい匂いがして、今日の夕飯は何かなー?なんて浮かれ気分でそこへ向かった。


「のわわ銀っ!!な、なんだどうしたっ!!」
「…今日は早いのだな……。」
「あーうん、そんな店忙しくな…じゃなくて!!どうしたんだよその格好…っ!」
「やはり私では似合わぬか。」

似合う似合わないの問題じゃない。
そこには、鍋を見つめながらおたまを持つ銀華の姿があった。
いや、それもいつものことなんだけど、ただ一つ…違うところがあった。
銀華の服が……ない!!
いや、あるにはあるんだけど…。


「お前に何をやれるか考えていたのだが…どうしてもわからなくてな。」
「だからってどうして…。」
「仕方なくお前の兄に聞いてみたのだ。兄は、洋平はこのような格好が好きだと言っていたからな。」
「あ、兄貴の奴…。」
「厭らしい映像物も、お前はこのような系統をよく買うと言っていたが…。」
「なんで俺のエロビの趣味までバレてんだよ…。」

ヒラヒラのレースがついた、薄いピンク色のエプロン。
そう、男の憧れ、裸エプロンだ。
しかも微妙に色が薄いせいで透けてて…。
銀華のあれ…、なんとなく形がわかる…。
銀華が恥ずかしくなって背を向けた瞬間、俺の理性はブチ切れた。


「やはり似合わぬか…、では着替えて……。」
「ままま待ってくれ銀華っ!」

ぎ、ぎ、銀のケツがこんな明るいところで拝めるとは───!!
ありがとう兄貴!!
俺、兄貴の弟で幸せだよ!!


「洋平…?どうしたのだ…?」(上目遣いそして微妙に透けるエプロン)
「銀華っ、銀ーっ!!好きだぁっ、好きだああぁぁ────…っ!」
「洋平…っ、あっ、此処では…っ!」
「よいではないか、よいではないか!」
「あっ、あ…っ、お代官様っ、いけませぬ…っ、あ、あぁ────…‥。」


P.S.
次は透け透けエプロンで頼む!!


<終わり>


銀華「こ…の…、大馬鹿者っ!!」
洋平「ちょっとさすがにこれは…。すげーな…。」
銀華「当たり前だ。私がこのような馬鹿なことをするわけが…。洋平…っ?」
洋平「銀…っ、お願い今度やって…!!」

銀華のビンタが飛ぶ。


<次回、透け透けエプロン編に続く…?>

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