「魔法がとけたら…」-6
「猫神様、魔法といてくれてよかった。」
「あいつも鬼じゃねぇだろ。」
夜空を見上げながら、ベランダでシロは呟いた。
吐く息は真っ白で、シロの頬は寒さで紅くなっていて、その冷たい身体を温めるように後ろから抱いた。
「シロ、こっち向け。」
「…‥んっ、ふぅっ。」
耳元で囁いて、自分の方を向かせると、瞬時に唇を重ねた。
その口の中に舌を滑り込ませ、絡ませて、深いキスを繰り返す。
「オレのこと嫌いにならないか…?」
「なるわけねぇだろ。言っただろ、好きだ、って。」
不安そうに見つめるシロの瞼にもキスを送る。
俺の手はいつの間にかシロの服の中に伸びて、胸の突起を探り当てていた。
「うん、そうだった‥…あっ。」
ビクン、とシロは跳ねるように動いて、甘い声を洩らした。
キスしながら、そこを指で撫でたり摘んだりすると、ぷっくりと腫れてくるのがわかる。
「んっ、あ…、んんっ。」
息苦しいぐらいのキスから解放してやると、
シロの口の端からは唾液が零れて、またそれがやけに色っぽくて、可愛くて、
俺の性欲は押さえ切れなくなって、愛撫は止まらなくなる。
シロの服を首のところまで捲り上げると、そこはやっぱり敏感に尖っていた。
思わず口に含んで、舌先で丁寧に転がす。
「あ──っ、んっ、ん!や…だっ、も、もう…っ。」
「何?こっちが?」
濡れた音をたてながら何度も舐めて、快感を与えた。
張り詰めたジーンズを下ろして、緩やかに勃起したそれを取り出す。
シロの細い腰を支えながら、俺はゆっくりとそれを口中に含み、舐め始める。
「あ、あぁ…っ!」
更に形を変えて膨らんで、先端から透明な液が滴れ始めている。
先走り液と自分の唾液でたっぷりと濡らしながら、口の中を出したり入れたりする。
「んんっ、や、やだ…っ。やだっ、亮平っ、や…ぁ。」
「やだ?俺に触られたいんじゃなかったのか?」
立っているのも難しくなったシロは、俺の首の辺りに必死にしがみ付いてなんとか身体を支えている。
膝はガクガクと震えて、今にも倒れそうだ。
シロが前に言っていた言葉を俺は言った。
なんて悪い奴だ、なんて思いながらも、俺は触りたくて仕方なかったから。
「や、じゃないけど…っ、やだ…っ。」
「なんだそれ。どっちだよ?」
俺は笑いながら、口淫を続けた。
先走りは量を増して溢れて、俺の口の中にその味が広がる。
「あ…っ、こんな、外じゃやだよ…っ!」
瞳を潤ませてシロが顔を真っ赤にして言った時、ここがベランダだということに気付いた。
慌ててシロを抱き上げて、部屋に入ると窓を閉める。
「わわっ、亮平っ?」
俺に掲げられたシロをベッドに下ろして、その上に乗った。
急いでシロの服を全部脱がせて、自分も脱ぎ始める。
「り、亮平っ、待って…っ、あっ!」
「待てねぇよ。」
「うぅ…んっ、あっん。」
またそれを口に含んで、愛撫する。
そんな声出して、そんな表情して、待てる奴なんかいるわけねぇだろ。
手を伸ばして、胸へと持っていくと、その粒を弄り回す。
「んんっ!あっ、やっ、出る…っ!」
「今はイくなよ?」
上半身と下半身を同時に弄られて、シロは我慢出来なくなってるみたいだ。
だけどこういう時、意地悪したくなっちゃうんだよな…。
ズルリ、と口から出されたそこは、精を吐きたくて小刻みに震えている。
「え…?なんで…‥ぁあっ!」
「こっち、な?」
シロの脚を開かせて、秘密の場所に指で触れた。
ツプン、とその入り口に、唾液で濡らした俺の指が一本、先端が入った。
ゆっくりと奥まで進めていくと、シロの体内の熱を指先から直に感じる。
「ん──っ、あぁんっ、あっ。な、なんか…っ。」
「なんだ?イきたいか?」
指をもう一本増やして、体内を掻き回す。
ぐちゅぐちゅと濡れた音が、耳まで刺激してしまう。
「う…んっ、でも…っ、そこ、じゃなく…。」
イきたいのにイけなくてシロはもどかしそうに身を捩っている。
なんだかちょっと可哀想になってきたな…。
「あぁ、ココ?」
「───っん!!あぁぁっ!!」
俺が知っている弱い箇所を指先で突くと、嬌声を上げて、シロは勢いよく放ってしまった。
「うっ…、ごめ…、オレ…っ。」
「入れてもいいよな?」
恥ずかしさで顔を真っ赤にして、涙を溜めているシロが余計可愛くて、俺の理性はぶっ飛んだ。
早くその中に入りたくて、繋がりたくて仕方ない。
無言で頷くシロに、俺は情熱の塊を挿入した。
「───っく…‥っ!」
「痛いか?ごめんな…っ。」
涙を流しながら首を横に振るシロは、熱に浮かされたように喘ぎと息を吐く。
ぬめりを帯びた繋がっている箇所からは淫猥な音が、部屋中に響いている。
「んん…っ、あ、ん…っ。」
「お前、エロくなったな、そんな動いて…。」
「やだっ、言わなくて…もっ、んっ。」
「なんで?俺、嬉しいんだけど。」
「ホント…か…‥、あぁっ。」
静かに腰を動かすと、快感の波が押し寄せ、高みに昇ってゆく。
激しい動きを加えて、その絶頂へと導く。
シロのそこは俺自身を締め付けて、俺もおかしくなるぐらい、快感に支配されている。
「りょうへ…っ、のがっ、いっぱい…っ。」
なんてこと言うんだ、こいつは。
これ以上俺を狂わせんなよ。
もうダメだ…イきてぇよ…。
「ん…!また、また出そう…っ!」
「いいぜ、俺もイきそうだからな…っ。」
速度を上げて、シロを揺さ振る。
熱いそこが、出口を求めて膨張している。
「あぁっ!出る…っ、んっ、あぁぁ───!!」
シロは二度目の白濁を俺の身体に向けて放つと、俺も直後にその体内に放った。
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