「薔薇色☆王子様」-4








その日の夜。


「…ゼ…‥リゼ…‥リーゼ‥?」

眠…‥。
うちには生憎布団が二組しかない。
おまけにファボルトは
『王子と同じ部屋、ましてや同じ布団で寝るなどという無礼なことは出来ません。』
なんて言ってキッチンで寝てる。
ベッドも一つしかないし、俺は仕方なくロシュと一緒に寝ている。
仕方なく、だ。あくまでも。


「…んだよ…、俺明日早…‥。」

眠いんだってばよ。 俺は目をごしごし擦った。


「なんか、変…。」
「…何が‥。」

ロシュはひそひそと俺の耳元で囁く。


「ココが、変。」
「──いっ?!」

俺の手が、ロシュに掴まれ、ロシュの股間に持っていかれていた。


「なんか、リゼとくっついてたら、こう、カーッてなって、おっきくなって…。」

バ…バカ…‥! 俺は頭を押さえた。


「そんなん、俺知らねぇよ。トイレにでも行けよ。」

俺は慌てて手を振りほどいた。


「トイレ行ったら治るの?」

おい、マジかよ…。
こいつ、19だろ?健康な男子が。


「念のために聞くけど、お前一人エッチしたことねぇのか?」
「え?一人でえっちって出来るものなの?」

ああぁ…‥。信じらんねぇ…‥。


「じゃあどうやって出してたんだよ?」
「出す?何を?」

それも知らねぇのかよ。


「だ、だからその…、せ、精……、とか。」

とか、ってなんだ、とか、って。


「あぁ、あの白いの?朝起きたら出てたことはあるよ。」

いかん、ついて行けねぇ。
ホント、ついて行けねぇよ。


「ね、リゼ、治してよ。どうやるか、やってみて。」
「はぁ?自分でやれよ。」

何言ってんだこいつ。
なんで俺がお前のそんなもん触んなきゃいけねんだよ。


「だって、わかんないし。このまま眠れなくてずっともぞもぞしちゃったら、リゼも眠れないよ?」

うっ…。イヤなトコ突くなよ。


「だって、あいつもいんじゃんかよ。」
「大丈夫、ファボルトは一度寝ると朝まで絶対起きない体質なんだって。」

そんな人間いるのかよ。


「きょ…今日だけだからな。」

俺は溜め息をついて、仕方なくロシュの下着の中に手を入れた。


「うん、ありがとう、リゼ。」

おでこに、キス。
いちいちキスすんなよ。


「…んっ、リゼっ。」

俺はその膨らんだものを擦った。
だんだん熱くなっていくのを掌で直に感じた。


「あ…、な…んか、なに…っ?」

袋状の部分を揉んで、裏筋を撫でたり丁寧に施すと、先端から先走りが零れ出す。
俺はその液を掌に絡めて、擦る速度を上げた。


「あぁ…っ、んっ、は…あ…っ。」

なんだよ、その声。
お前それでも男だろ?


「あ…んっ、や、なんかも…‥っ!」

すぐに俺の手の中で、ロシュが白濁を放った。


「こうやるんだよっ、もういいだろ、俺手洗って寝るか…ら‥。」
「リゼは?」

濡れた手が、引っ張られた。
ロシュの手が、後ろから俺の股間に回された。


「バ…っ、なにす…っ!」
「リゼのも、おっきくなってるよ?」

ヤバい。 どうしたんだよ、俺。
なんで男の一人エッチの手伝いして自分まで勃ってんだよ。


「僕の触って、コーフンしちゃった?」

耳の中に、ロシュの息が微かにかかって、びくん、と震えた後、ますます勃ってしまった。


「ね、じゃあ僕がしてあげるよ。」

バカ!どさくさに紛れて耳朶舐めるな!!
余計勃つって!


「リゼも白いの出しなよ。僕、見たい。」
「…あ…ふぅ…んっ‥。」

俺もバカだ!
これじゃこいつと似たような声じゃねぇかよ!


「リゼも案外えっちだね。」
「やめ…っ、や…ぁっ。」

やめろー! 流されるな、俺。
このままじゃこいつの思う壺じゃねぇか!!


「…離せって!お、俺はそのままでも眠れるから大丈夫なんだよっ。」
「そうなの?」
「いいから、お前はもう眠れるんなら、寝ろよ。」
「そう?」

無理矢理ロシュの手を退けた。
ロシュは不思議そうな顔をして、布団に潜った。
もちろんそんなわけはなく、俺は手を洗いにベッドを出た。
そう、正確には、“洗いに行くフリ”をして。
ロシュが寝たのを見計らって、トイレでヌいてしまった。
どうすんだよ、男相手に。
まぁ、どうせ今日だけだし。

俺は今度こそ手を洗って、ロシュがすっかり眠っているベッドに入り、自分も眠りに就いた。












back/next