「わーいアオギー、おもちゃいっぱいあるよー!」
旅行に来て一日目の夜。
シマが選んだのは家族向けの部屋で、玩具やぬいぐるみだとかがたくさんある、カラフルな色使いの部屋だった。
早速シマは遊び道具を見つけてははしゃいでいる。
「あ、ぱんだだー!可愛いー♪」
なんだかこの部屋だと交尾という気分にならない。
さすがは家族向けなだけあって、そういうことをすると悪いような気分になるのだ。
シマに楽しんでもらいたいと思って部屋の選択を任せたのだが、少しだけ失敗のような気がしてきた。
「ほら、シマにゃんこ、外にお風呂があるぞ。」
「えー!ホント?」
「家のやつよりでっかいぞー。」
「ふーん…そっかぁ。」
シマは風呂なんかより目の前の玩具に夢中らしい。
俺が気を引こうと頑張ってみても、こちらに寄って来るでもない。
「……ん…?」
窓を開けて外へ出ると、どこからか妙な音が聞こえて来た。
ばしゃばしゃという水の音と、それに時々甘い声が混じっている。
「はっはーん、なるほどな…。」
俺にはそれが何の音なのかすぐにわかった。
部屋に入る時にちょうど前を歩いていた桃と紅が、隣の隣の部屋だったことを知っていたからだ。
気を遣って一つ部屋を開けても、外でしていたら意味がない。
もっとも、部屋の壁もこれだけぶ厚ければ隣を気にすることもなかったのだろうけれど。
桃…気持ちいい…?
う…うんっ、紅…っ、紅ぃ…っ!
不思議なもので声の正体がわかると、詳細に至るまで耳に入って来るものだ。
暫くの間桃と紅の声を聞いていると、交尾の気分にならなかった俺でも興奮してしまった。
これはチャンスだ、風呂に誘って俺達も…。
多少強引にでも誘ってしまえ、と振り向いた瞬間、俺は愕然とした。
「シ…シマにゃんこ…?!」
なんとシマは玩具やぬいぐるみ達に紛れて寝てしまっていたのだ。
俺は窓際から走ってシマの元へ行き、小さな身体を揺らす。
「こら、シマにゃんこ、寝るなっ。」
「んー…?」
「まだ夜は長いぞっ。おーい!」
「きょーおひるねしてないのー…。」
家にいる時は必ずと言っていいほどシマは昼寝をする。
それが今日は遊ぶのに夢中で、一睡もしていなかった。
夢中になり過ぎて遊んでいる最中も、ほとんど休む暇がなかった。
おまけにここに来るまでの疲れもある。
寝てしまうのは仕方のないことかもしれない。
だけどせっかく二人きりになれたって言うのに…!
皆の前で交尾しないようあんなに我慢していた俺はどうなるんだ?!
「シ・マ・にゃんこ~…♪」
「…んー……。」
「寝てるのか?」
「んー。」
俺はそこで簡単に諦めるなんてことは出来なかった。
俺の中ではもう交尾の気分でいっぱいで、止めることなんか出来ないのだ。
こうなったらシマが寝ているのを利用して楽しむしかないと思った。
さすがこういうことにかけては、我ながら頭の回転が速いと思う。
「そうか、寝てるのか~♪」
「……ん?ん…?」
「そのまま寝ててもいいんだからな?」
「ん……ぁ、アオギ…っ?」
俺はシマの隣に寝そべりながら、服の中に手を突っ込んだ。
小さな突起を見つけると、そこを優しく撫で回す。
さすがのシマも何かおかしいことに気がついたのか、身体を捩っている。
「どうした?」
「あ…あ…!」
「どうした?何かあったのか?」
「ん……!アオギ…ぃっ。」
膨らんだ胸の突起を撫でながら、俺は下半身へ手を伸ばした。
シマの小さなそれは、今の行為だけで変化をし始めていた。
きゅっと握って擦り出した頃には、シマの目はぱっちりと開いていた。
「シマにゃんこはえっちだな。ここ、おっきくなってるぞ?」
「や…アオギ…っ!せくはらはダメなの…っ!」
「セクハラされてこんななってるなんてもっとえっちだな。」
「う…ふぅ…んっ、あっ、あ…っぁん!」
シマのそれが完全に勃ち上がってしまったのを見計らって、俺は服を一気にずり下ろした。
弾力のあるそれが勢いよく飛び出して、その先端は濡れてしまっている。
「やぁ…っん!」
俺はそれを口に含むと、出し入れをしながら愛撫した。
シマから出る透明な液が俺の唾液と混じって溢れ出し、そこはびしょびしょになる。
「ひゃあぁん!アオギ…っ!」
俺はなおも口に含みながら、シマの細い脚を掴んで大きく持ち上げた。
そこは俺しか知らない秘密の場所がある。
桃も紅も、志摩ちゃんも知らない、恋人の俺だけが触れることの出来る場所だ。
「あっ、い…っ?!あ…ひゃあぁ…!」
一度咥えていたものを口から出して、その秘密の部分へ舌を押し入れた。
シマと恋人同士になってから何度も交尾はしたけれど、ここに触れられることにシマはまだ慣れないらしい。
その慣れない反応が可愛いんのだから、慣れる必要なんて皆無なのだが。
「ふ…あ…っ、アオギ…っ、アオギ…ぃっ。」
交尾の時のシマは、いつもとは全然違う表情を見せてくれる。
真っ赤な顔で涙目になっているのも、涎を垂らしながら喘ぐのも、こういう時でしか見られない。
その姿が普段を余りにも違い過ぎて、いやらしさを強調するのだ。
「シマ…、そろそろいいか?」
「う……?」
「俺、この中に入ってもいいか?」
「アオギー…っ。」
シマは何も知らない。
俺がこういうことをすることが本当はいけないということも。
雄同士で交尾をすることが正しいことでないことも。
ただ俺の言う通りにして、俺の言うことを覚えていく。
調子に乗った俺はまたいけないことを教えて…それの繰り返しだ。
だけどシマが本当に嫌なら俺はしないつもりだし、なんと言ってもシマは俺が好きだと言って人間界から戻って来たのだ。
好きだと言ったのも、今俺の傍にいるのも、シマの意思だ。
だから俺は精一杯大事にしたいと思っている。
それが本心なら、いけないことでもいいと思ってしまうんだ…。
「やあぁ───…ん!いた…っ、あっあ───…!」
「痛いな…っ、ごめんな…っ?」
シマは涙を流しながら、俺が入って来るのを耐えていた。
この瞬間が一番申し訳ないと思う。
こんなに小さい身体で、俺を受け止める時の痛みと圧迫感は相当なものだろう。
俺も昔自分がその立場だったから、身に滲みてわかる。
「だいじょ…っ、あっ、あ…!」
それでもシマは大丈夫だと言う。
こんなに泣いているのに、どこが大丈夫なのか聞きたいぐらいなのに。
それだけ俺のことを思ってくれているのかと思うと、交尾の最中なのに感動で泣きそうになる。
「はぁ…っ、あっ、あぁん!」
やがて痛みは快感に変わり、シマの中の俺も限界を感じて来ていた。
早く絶頂にいきたくて、ぶるぶると身体が震える。
俺はシマの最奥を激しく突いて、その瞬間を待った。
「やあぁっ、アオギ…だめぇ───…っ!!」
「……くぅ……っ!」
シマは泣きながら俺の腹に白濁を放った。
俺はシマの中から自分のものをずるりと抜くと、すぐにシマの腹に白濁を放った。