「ファースト・レッスン」-1
僕は今日、学校で、性教育というのを習った。
赤ちゃんができるまで、というのは僕にとってとても衝撃的で、とても恥ずかしかった。
僕はまだ子供で、そんなことはしたことがない。
恋はしてるんだ。その相手は…。
コンコンッ。
「はい?」
僕がそのドアを叩くと、中からその、大好きな人の声がした。
「ただいまぁ、お兄ちゃん!」
「お帰り、翔。」
僕はその人に抱きついた。
そう、僕の大好きな人、駿お兄ちゃん。
大学生のお兄ちゃんは、今日は授業がないみたいで、いっぱい一緒にいられるから、嬉しい。
歳の離れた僕を、可愛がってくれる。
「えへへー、お兄ちゃん。」
「ん〜?何?」
ちゅっ、と音をたてて、キスをする。
お兄ちゃんの唇は、僕を啄ばむように、優しく触れた。
そしてその唇はだんだん僕に深く絡み付いて、僕の口の中に、暖かい舌がつるりと入って来た。
「ん…ふぅ…、んん…。」
僕もう、何も考えれなくなっちゃうよ。
キスだけで、こんな心臓がドキドキいって、身体が熱くて、なんだかもう…。
必死にお兄ちゃんのキスに応えようと頑張っても、息ができなくなるぐらい吸われて、僕の口から唾液が流れた。
でも、今日は僕、ちょっと違うんだ。
いつもはここでダメになっちゃって、終わりだけど。
僕だってキスより先をしたい。
お兄ちゃんだってきっとそう思ってるよね。
「翔?どうしたの?」
「あのね、僕、今日学校で性教育っていうの習ったの。」
「うん、それで?」
「あの、だから、僕もね、その…。」
やっぱり恥ずかしいな。
だってだってあんなこと…。
僕は言いかけて、後は何も言えなくて、黙ってしまった。
お兄ちゃんから目をそらして、うつむいた。
「翔も、そういうこと、したいの?」
僕のおでこにキスした後、お兄ちゃんはそう言った。
そのキスは下りて耳にお兄ちゃんの唇が当たって、僕の身体がびくん、と跳ねた。
今まで首から下にはキスなんてしたことなかったんだ。
僕はこくん、とうなずいた。
「だって、愛し合ってる二人がするんでしょ?」
「うん、そうだけど、俺も翔も男の子だよ?」
「あ…そっかぁ、僕とお兄ちゃん、結婚できないんだね…。」
僕ってバカだなぁ。
結婚できなきゃ、ああいうことできないのに。
僕は男の子だから、赤ちゃん産むこともできない。
なんだか急に悲しくなってしまった。
僕とお兄ちゃん、こんなに愛し合ってるのに…。
「でもね、翔。」
「ん?…‥んっ??な、何??」
お兄ちゃんの手が、僕の洋服の中に入ってきてる!
僕はびっくりしてしまう。
抱きしめてもらう時とは、全然違う。
肌に直接触られてるんだもん。
そこから熱が上がってくみたい。
「男の子同士でも、エッチなことはできるんだよ。」
「そ、そうなの?」
「翔、したい?今日習ったことみたいなの。」
「う…、うん。」
それから僕は、お兄ちゃんに抱っこされて、ベッドに横にしてもらった。
僕の心臓は、破裂しそうなぐらい、ドキドキしていた。
「あ、でも僕、したことないからやり方ちゃんとわからないかも…。」
だって僕、学校で習っただけじゃわからないよ。
やり方とか詳しく説明してくれなかったし。
どうすればいいんだろ?
「大丈夫だよ、俺が全部して、教えてあげるから。」
「うん!」
やっぱりお兄ちゃんはすごいなぁ。
なんでも知ってるんだね。
カッコよくて、僕、もっと好きになるよ。
「翔、もっと口開けて、舌出して?」
「んう…、んんん…。」
繰り返し繰り返しキスされて、さっきよりも、僕の口からは唾液が流れ落ちていく。
キスされながら、僕の洋服が上までめくられて、胸の辺りをお兄ちゃんの手が撫で回した。
「やぁっ、あっ。」
その先っぽを、お兄ちゃんの指でつままれた。
僕は思わず変な声を出してしまった。
だってなんかホントに変な感じ…。
「翔の乳首は、ピンクで可愛いね。ホラ、立ってるよ。」
「やぁんっ、あん…っ。」
その立ち上がった僕のそこを、今度はお兄ちゃんは口に入れた。
その舌が僕のそこに絡まって、濡れた音がする。
「あぁん、おにいちゃ…、僕、僕なんだか…。」
うわごとみたいにそんなことを言うと、お兄ちゃんの手は僕の下半身に下りてきた。
もしかして僕…。
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